2013年3月12日火曜日

奇跡の1日 ただ3人と出会う。

私はいわゆる過疎地に住んでいる。
10年前に豊かな自然にひかれ引っ越してきた。名古屋市中心部から車で1時間と少し(?)、ではあるが標高500メートル、数年後には小学校が統合され廃校になる。高齢化も進み住人も減少している。

そんな環境で先週珍しい体験をした。

ぽかぽか日差しも暖かくなってきたので、朝、町内のごみ置き場まで歩いてごみを出しに行く。雑木林をぬけ国道(山の中)沿いをいく。徒歩4分の道のり。ごみ置き場でごみをだし引き返す。

帰り道を歩いていると、私を呼ぶ声がする。隣の奥さんナナちゃんだ。
「回覧板持ってって~」と私に向かって走ってきた。
「は~い。ごくろうさま~。」と回覧板を受け取り歩き出す。
人に会うなんて珍しい。

しばらく歩くとまた誰かが私を呼んでいる。
「ミキちゃ~ん」あ、おとなりのマサミさん。
「今日、お茶しない~?」
「いいよー。じゃあ3時にね」と約束して別れる。
二人も会っちゃった。めちゃ珍しい。

その日のお昼、ナナちゃんから受け取った回覧板を次の順番のシンゴさん宅まで歩いて持っていった。シンゴさんちはごみ置き場のすぐ先。またもや徒歩4分の道のりを歩く。
歩いていると前から高校生のリサちゃんが歩いてきた。ごみ置き場の先にはバス停もある。リサちゃんはバス通学だ。
「あら~、リサちゃん、久しぶり!元気?帰り早いね~」
「うん、今ねテスト週間なんですぅ~」
と言葉を交わす。
「じゃあね」と別れシンゴさんちの坂道を上り回覧板をポストに入れる。
引き返して歩いていくとリサちゃんが前を歩いているので話しながら分かれ道まで一緒に歩く。

なんと!3人も人に会っちゃった!珍しいなんてもんじゃない。

10年住んで奇跡の1日だ。
”歩いていて”1日に3人もの人に出会うなんて。

うちではごみ出しはダンナさんの仕事なので私が出すのは珍しい。そして田舎は何でも車なので歩いて持っていくのも珍しい。そして普段は昼間、町内を人が歩いてるのあんまり見たことない。
そんなレアな状況で、”歩いていて”1日に3人もの人に出会うなんて。約束もしてないし、こちらから遊びに行ったわけでも探しに行ったわけでもないのに。

なんだかすごく嬉しかった。こんな日もあるんだな~。

3人に人に出会う、ただそれだけのことを新鮮に感じられる環境。緩やかな時間をかみしめつつ。たまには、こんな日もいいかな。

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